Openlaw日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2006-12-13番外編: Winny開発者裁判 このエントリーを含むブックマーク

本日、京都地裁でWinny開発者裁判の判決がでました。「幇助」の範囲を拡大した、ネットワーク上での作品公開に重大な影響を与える判決のように見えます。

判決の理由を早く読みたい!というのはやまやまですが、壇弁護士の事務室でも説明されているように、被告にもまだ判決書は交付されていません。日本の刑事裁判では(これまでオープンロープロジェクトで扱ってきた違憲裁判や国家賠償請求とは違って)判決書が当日渡されるとは限りません。

CPSR/JapanではこれまでFreeKaneko.comやLSEの活動に協賛してきたのでオンライン化にはぜひ協力したいのですが、判決書そのものが交付されていないのでは仕方ありません。判決書が交付されるまでは、各社が報道する判決要旨を読み比べる必要があります。

s-yamanes-yamane2006/12/15 07:28<a href="http://www.saibankan-hyouka.net/" >裁判官評価ネット・関西</a>の<a href="http://www.saibankan-hyouka.net/Cgi-bin/MultLogin/court2/whatsnew.asp" >最新情報</a>によれば、「判決言渡から判決書の交付まで、3ヶ月半かかりました」という大物もいるようですが...。

s-yamanes-yamane2006/12/17 20:35Winny開発者著作権違反幇助被疑事件に関して、CPSR日本支部の声明を出しました。既出の議論が多いのでまずは英語速報。そのときおもったことなど。
今回、「判決文は誰かオンライン化していないのか?」という声があがったのはよかった(http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2006/12/winny_2b9d.html)。テレビカメラをいれろとはいいませんが、重要な判決はネット上で読めるようにすべきであるという感覚が当り前になってきた。Openlawプロジェクトをはじめたかいがあったというものです。しかし刑事訴訟では即日交付は定められていないというのを知らなかったので、それを解説する必要がある。
法学者では、夏井高人先生の「法学者である私としては,この判決の基礎となっている理屈を拡張的に理解することは非常に危険な結果をもたらすことになるかもしれないと警戒しているところです」といったあたりのコメントが一番重かった(http://maruyama-mitsuhiko.cocolog-nifty.com/security/2006/12/_150_5a0f.html)。あとは白田さんの解説(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/17/news002.html)。
金子さんが反著作権思想にもとづく暴力革命を実行に移したという起訴のロジックは認められなかったのはよかった。しかし、「篤実な技術者であっても幇助者として処罰可能な判断枠組みを裁判所に採用させてしまった」(http://benli.cocolog-nifty.com/benli/2006/12/winny_72a9.html)。このために「まずGoogleあたりはいかがでしょうか」という大きな反響を呼んだ(http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50713129.html)。Web2.0は永遠のベータ版とか言ってる場合ではない。
日本人がWinnyについて真剣に考えてることが海外に伝わっていない。このままだと海外からは「日本に生まれなくてよかった」と思われるだけなので、論点には日本の文脈も含める必要がある。FreeKaneko.com とか経済学での田中先生の仕事(http://www.moba-ken.jp/kennkyuu/2005/hennyou.html, http://www.iir.hit-u.ac.jp/file/WP05-08tanaka.pdf)とかウィニートとか。

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